瞳が金色って色素薄いから明かりに弱い。
紙が光を反射するのが眩しくて印字が読みづらいから長時間机に向かうときだけメガネをかけている。
パソコンする人がモニタ明るいからブルーライトカットメガネかけるのと同じような要領。
つまんない彼の灰色の人生に、今、色がついて。
妻の笑顔を眩しく感じている。
眩しいから、一度、妻の顔を見るときにメガネをかけてみたことがある。
だけどそれでも眩しさは軽減できなくて。
ああ、これは。眼球の桿体細胞による光の検知の問題ではなく……。
きっと、恋という現象によって脳の認識能力が錯覚させられているんだ……。
なんてことを考える彼です。